平均学習時間にみる『独学 vs プログラミングスクール』(実体験より)
このエントリーは「フィヨルドブートキャンプ Part 1 Advent Calendar 2023」19日目の記事です。
Part 2 はこちらです。
昨日18日目の記事は Part 1 は ぺのさん、 Part 2 はmachidaさんでした。
明日20日目は Part 1 がYuki Watanabeさん、Part 2 がうみざるさんです。
はじめに
きたろうといいます。
40代からのエンジニア転職目指し2023年初よりフィヨルドブートキャンプで熱烈勉強中です。 一応仕事の方でも7月からWebアプリ開発を進めています。
本記事は1〜2年前の自分のような、
「エンジニア転職したいけど、スクールに入るのはちょっとハードルが・・・」
「もうアラフォーだし今さらプログラミングスクールに入っても転職できないんじゃ・・・」
「独学でも十分転職に必要なポートフォリオは作れるっていうし・・・」
という方に向けて、
「プログラミングスクールに入る前と後ではこんなに学習密度が高まりますよ」
というのをお伝えすることで少しでも背中を押したい思いでこれを書いています。
※ちなみに「なぜフィヨルドブートキャンプに入ったか」については以下のブログに書いていますので、もし興味あればご覧いただけたらうれしいです。
記事では独学時代(2022年)とスクール時代(2023年)を両方経験した自分の目線で比較していきます。
独学時代(2022年)
ざっくり挙げれば上のような感じです。
主な取り組みとして、
- 基本情報/応用情報 の資格取得(合計300時間、独学)
でした。
年齢的な焦りもあり確実に一発合格したかったので、それぞれ合格安定圏と言われる150時間ずつくらい学習時間割き、なんとか合格することはできました。
が、8ヶ月間ほぼこれだけをやっていたため、1ヶ月あたりの学習時間にはたった 37.5時間 ということになります。
もちろん基本情報・応用情報以外まったくやってなかったわけでなく、本業のキャッチアップとして
を学んではいました。
けどそれを含めても月50時間がいいところだと思います。
このあと触れるスクール時代と比較していきますが、圧倒的に学習時間が少なかったと思います。 今振り返れば「本気で転職考えてるの?」というレベルです。
11月から始めた、
については、2023年1月にプログラミングスクールに入ることを決めていたこともあり、厳しい期限を切っての学習でしたが、それでも平日1日に3時間できればいい方で、土日含めても週20時間、つまり月80時間がやっとという感じでした。
スクール時代(2023年)
年初からフィヨルドブートキャンプにお世話になり、初月から 月180時間 という独学時代には考えられない学習時間を叩き出しました。
これを書いている12月中旬現在では、月120時間も学習できている計算になります。 (実際は2023年は本業のWebアプリ開発のキャッチアップなどで学習時間がほぼ取れない月が数ヶ月続いたため、それを差し引けば年ベースで月150時間以上はできた見込みです。つまり学習時間は独学比2倍以上)
理由は同スクールには学習のモチベーションを高める仕掛けがいくつも用意されているためだと思っています。
- 日報システムの秀逸さ
- 課題をクリアするのに夢中になれる
- 他人の進捗が見える
- 就職というゴールに向かって進んでいる感
※補足しておくと、フィヨルドブートキャンプだからというよりは、他のスクールにも似たような仕掛けや工夫は用意されているとは思います。
日報システムの秀逸さ
フィヨルドブートキャンプの場合、入会したての頃に「日報はできるだけ毎日しっかり書くようにしましょう」と教えられます。 いちばん理由は「実務でも自分のやったことや考えていること、詰まっていることの発信はとても大事だから」ですが、これが自分にとてもはまったと思います。
学習時間を15分単位で「9:00〜10:15」「21:00〜22:00」といった感じに記録することができ、他の生徒から見える自分のプロフィールに表示されるGitHubの草みたいなものがあるのですが、1日の学習時間が6時間を超えると黒くなるのでがぜんやる気が上がります💪
また、メンターや受講生から頻繁にスタンプやコメントをいただけることも独学では考えられない自走の仕組みだと思いました。
独学時代にもしこんなアプリがあったならもっと楽しく勉強できただろうなぁと感じます。
課題をクリアするのに夢中になれる
独学時代はひたすら参考書や動画教材のインプットが中心でした。 ハンズオンで手を動かすことはあっても、基本写経です。
一方、フィヨルドブートキャンプの場合だと、課題が山のようにあり、当然自分で頭をふりしぼって最低限動くものを作る必要があります。
基本難しいものばかりなのですが、夢中になる分あっという間に時間が過ぎていき、平日の仕事後の20時から始めても気づけば23時過ぎてた、ということはざらで、独学時代は調子いいときでやっとだった平日3時間学習はすぐに達成できるようになりました。
多いときでは5時間を超えることもよくありました。
他人の進捗が見える
以下は各プラクティス毎に誰がどのプラクティスにいるのが一目でわかるのですが(表示されないようにもできる)、自分と同じくらいの生徒が自然と見つかると、その人と切磋琢磨するようになり、その点も独学時代では考えられないことだったと思います。
また入会当初は仕事の方も余裕があったので、爆速で課題をクリアして(他の人を追い越して)どんどん自分のアイコンが下に進むのが快感だったりもしました。
結果、自然と学習時間が増えていったのは必然かなと思います。
就職というゴールに向かって進んでいる感
独学時代はやみくもに学習していた感が拭えなかったです。 学ぶことに一貫性もなく、基本情報や応用情報を取得したからといって、その先の転職プランは前例となるようなモデルケースもなく、ずっと暗闇のトンネルを手探りで歩き続けているような感じでした。 なので、モチベーションが続かずだらだら惰性で学習していたと思います。
一方、フィヨルドブートキャンプに入会当初こそ、「40代で転職なんてできたら奇跡だよな」という思いでしたが、実際に40代でも転職を成功させている方が何人もいる現実を知ったいま、そういった思いはなくなり、「現場で働ける力があれば、つまりスクールを卒業できれば年齢に関係なく必要とされるんだ」という思いに今では変化しています。
僕はRPGが好きなこともあるので、ゲーム感覚で卒業までの道のり楽しめていますし、内定もらえるまで何十社でも受けてやろうという気持ちでいられているので、高いモチベーションで学習できていることも学習時間の増加につながっていると思います。
独学 vs プログラミングスクール まとめ
比較してみると、スクールで学ぶことで学習時間は 2倍 になっていることを確認できました。
TH | 独学 | スクール |
---|---|---|
月学習時間 | 50〜80時間 | 100〜180時間 |
学習の記録 | 読み進めた本とページ数をスプレッドシートに残す程度 | 日報システムで学習内容だけでなく時間も細かく管理可能、他人に見てもらえる&FBももらえる |
課題、アウトプット経験 | 機会は少ない(基本情報、応用情報の試験など) | 課題を通じて自分の頭でコードを考え、レビューでは命名やリファクタリングなども学べる |
他人との切磋琢磨 | なし。ひたすら孤独との戦い | 他人の日報で考えを知れる。逆に自分の考えを相手に知ってもらえる |
進んでいる感 | あまりなし。ときには自分の進んでいる方向が正しいのだろうかという不安も | 卒業したら(たとえ40代であっても)就職できるだろうという自信を持てる |
そもそも独学ができる人は10人に1人もいない
かくいう自分も向いていない方の人間でした・・・。
一時期広まった、『プログラミングスクール=悪』論の影響を受けてしまい、面接では「 "独学で" このポートフォリオを作りました!」と言えることが大事だと考えてしまいました。
某インフルエンサーの「正しいロードマップに沿って学習すれば独学でエンジニア転職できる」の言葉に「よーしやってやろう!」とその気になってしまい、結果かなりの遠回りをしてしまいました。
ひとつわかりやすい例を挙げるなら、
あなたは浪人することが決まったとき(僕は1浪しています)に予備校に通わず独学で1年勉強しようと思いますか?
・・・まず考えないと思います。10人にひとりどころか100人探してもいるのか怪しいです。
(実際僕の高校時代や大学時代の友人、知人で予備校に通わず浪人した人を僕は一人も知りません)
仮に独学でポートフォリオを作れたとしても、未経験から採用してもらえるレベルのものを作るのは無理とはいいませんが遠回りすることは確実かなという気がしています。
さいごに 自分と同じくアラフォーから挑戦しようとしている方へ
僕はアラフォーという年齢で某大手企業の出世コースから外れることを決め、社内転職を通じてプログラマーに転身して、いまだに入社数年の後輩でもやれるような仕事を必死こいて取り組んでいる現状に何も感じないかといえば嘘になります。
ただ、社内の景色しか見られず(かなりニッチな分野の研究開発職でした)、自分の市場価値なんてまったく知る由もなかった当時に比べれば、外の世界(≒娑婆)とつながっている今の方がはるかに地に足ついて生きていると感じます。
僕は10年ほど前に読んだ『ワークシフト』という本がとても好きで、本で触れられている「会社ベースでなく(年齢によらない)プロジェクトベースでの生き方」にずっと憧れていて、プログラマーならそれができると思いプログラマーを目指すことにしました。
今の仕事がつらい、リモートワークをしながら家族の時間を増やしたい、などプログラマーを志す理由には色々あると思いますが、そういった仲間とひとりでも多くつながり、応援し合いたい、そういう思いでこの記事を書きました。
プログラマーはこれからますます不足すると言われているので(2025年の崖)、我々おじさんプログラマーも確実に必要とされることになると思います。
この記事を読んでくれた方に、「せっかくプログラマーを目指すのなら最短経路であるスクールに通うか」と思ってもらえたらうれしいです。